深い、深い海を見ていた。はるか、空の上の海。飲み込まれそうな海。淡く星が浮かぶ海。 あの海に、身を沈められたらいいのに。 ベランダで、空を見上げて、独り。後ろを振り返れば彼女のいない部屋。がらんとした部屋。久々に味わうその孤独が、身体を灼いていく。 もう、いないんだ。さきちゃん。 何度確認しても事実は変わらない。祥子はいない。泣き喚いてみても、物にあたってみても、それは変わらなかった。だからか今は、驚くほどに穏やかだった。まるで夜の海の水面のようだ。しかし、その下の真っ暗闇の怪物は、何かが投げ入れられて、波紋が広がるのを待っている。 手すりを掴む腕に力が入る。このまま星に手を伸ばして、一歩前へ踏み出してしまいたい。わかっている。空は私を拒絶するだろう。私には羽が無いから。 思い出すのは、かつて彼女に求められて紡いだ詩たち。きっと彼女は「堕ちる」というフレーズを気に入っていた。呪いだ。あの輝きを知った彼女は、もう堕ちるしかない。少なくとも彼女自身がそう思い込んでいた。救いたかった。傷を癒してあげたかった。でも、羽の無い私に、彼女を連れて飛ぶことはできなかった。 だから、せめて共に堕ちて行きたかった。 水底まで、付いて行きたかった。 治らない傷に口づけをして。 貴女が忘れるまでの慰めになりたかった。 嗚呼、それなのに。 貴女は、私を救い出してしまった。 同じものを背負わせてくれた。 私を、貴女の羽にしてくれた。 それは私に、生きていていいんだって、思わせて。 幸せで。 なのに、どうして。 「どうして、いっちゃったの、さきちゃん」 何度目かもわからない、呼びかけ。答えの無い呼びかけ。二度と思い出したくなかった。孤独な夜が、こんなにも虚ろだということを。 目を落とす。はるか下に、空よりも黒い、コンクリートの地面。その血の通わない冷たさを想像する。でもきっとそっちがリアルなんだ。空に登るなんて幻想。私は地べたに這いつくばるだけ。 言うことができた別れの言葉。祥子は、私を追わないで、と言った。縋りついて、泣いたけど、止められはしない。だから、その約束だけは守った。それを縁に生きていけると思ったから。でも、ひとりになって、いろんなことが頭をぐるぐるして、そしたら、思った以上に、心は乾いてしまったみたいだ。 足は萎えて、声は枯れた。心は歌うのをやめて。もう限界なんだ。さきちゃん。私はきっと、もうひとりじゃ駄目なんだよ。さきちゃんが私の心に、こんなに大きな穴が開くようにしてくれた。だからお願い、この空虚な時間を、忘れることを。 許してね。 ──── 「ただいまですわー!めんそ〜れ…エッ!?」 祥子が帰宅して最初に見たのは、パジャマ姿で冷たい床にぐったりと横たわる初音の姿だった。祥子は荷物を放り出して駆け寄った。 「初音!どうしたんですの!?」 「ふぇ〜…さきちゃん…?」 祥子がゆすると、初音は顔を上げた。祥子を確認してへにゃっと笑う。生きていてホッとしたが、なんだかヘロヘロになっているようで、祥子に向かって伸ばそうとする手にも、力が入っていない。 「あはは、さきちゃん、さきちゃんいる〜…ん〜ふふ」 「貴女一体何を…」 祥子はそこで、ソファのかたわらに散らばっている空っぽの袋たちを見つけた。訝しげに確認するが、その正体はすぐにわかった。 「コーヒー豆!」 「んふふ…」 「貴女!さてはトリップしてますわね!」 「んふふふ〜…」 祥子はため息をついて、袋を拾い集めて畳む。片付けもせずに、こんなところで、勝手に酔い潰れている。全くしょうがない子だ。放り出した自分の荷物も片付けようと初音に背を向けると、腕を伸ばしてスカートの袖を掴んで引っ張ってきた。 「さきちゃん…いる…うぅ〜」 「ハァ…離してくださいまし。わたくし帰ってきたばかりですわ」 「んん〜もういっちゃやぁ…」 へにょへにょの声を聞いて、もっと大きなため息をついた。わけもなく酔い潰れてるわけではなさそうだ。祥子は袋を置くと、ソファに腰掛けた。膝をポンポンと叩くと、軟体動物がのそのそとソファに上がり、どさりと祥子の膝に頭を埋めてきた。干物みたいだ。祥子がその毛並みを撫でると、軟体動物は喉をゴロゴロ鳴らした。 「何があったんですの。いえ、想像はつきますが」 「さきちゃん…いなくなっちゃや〜の…」 「いなくなったって、2日だけじゃないの」 「ゔ〜…やーなのぉ…」 「あの、わたくし、帰りは明日の朝って言ったのに、無理して今日帰ってきたんですのよ。ほら、喜んで頂戴」 「うれじぃ〜」 初音がぐりぐりと顔を祥子の太ももに埋める。祥子は呆れ果てた。しかし鬱陶しいとは言え、トロトロに溶けた初音は中々唆るものがあり、悪い気はしない。今晩の仲良しについて考えながら、膝枕をして頭を撫でる。 「あのねぇ…いくら寂しいと言って、こんなヤケ飲みはよくないですわ」 「だってぇひとりでしちゃダメって」 「当然それはダメですわ。何を言ってるんですの」 「だからこのからっぽの夜を忘れたくて」 「そんな詩的に言っても仕方ありません」 「飲まなきゃやってられないよん…」 「豆でこんなになるなんて。大体、貴女が仕事で外泊することの方が、私より多いじゃありませんの」 「ほんとはそれもさみじい〜」 「うわわ、もう、しっかりしなさいな。ふふふ、全く。外でもこんな感じなの?」 「んー、そういうときはまなちゃんいてくれるからいーの」 「………あ゛?」 これは悪手だった。ボロボロの頭から出てきた、考え無しの発言だ。祥子はこれにカチンときた。いや、もはやほとんどブチ切れていた。急転直下。目を見開いて頬を引き攣らせ、初音の頭を鷲掴みにしている。 初音も愛撫が止まったことに、不穏を感じとった。 「あれれ?さきちゃん?」 「へ〜そうでしたの。わたくしがひとりで家で寝かされてるときは、貴女はそのまなちゃんに慰めてもらってましたのね」 「ふぇ?ち、ちがうよぅ?」 「自分が残されるとベロベロになってピーピー喚くくせに、わたくしを残すのは平気、と。まぁそうですわよね。貴女は別の女がいますものね」 「あ、あうあう、なんか怒ってる?」 「わたくしがひとりで我慢して、ニコニコしてればいいわけですものね。貴女は今日も家にまなちゃんを連れ込めばよかったんじゃないかしら?」 祥子が初音を冷ややかに見下ろした後、立ち上がった。この犬には放置が一番堪えると知っている。ここに置いてどこへでも行ってしまおうか。初音は目をぐるぐるしながら狼狽えた。頭もあまり回っていないのに、彼女は祥子の機嫌を取り戻さなければならない。 祥子がロフトへ立ち去る前に、初音は、祥子の腕を次は強く掴んだ。咄嗟に出た行動だった。祥子が値踏みするような目で見返っている。何か祥子を喜ばせることを言わなければ。正解がよくわからないまま、媚びるように笑った。 「ふ、ふたりだから、もう、寂しくないよ?」 しかしこれも悪手だった。何が悪かったのかわかっていないようなその態度が、余計に祥子を怒らせた。祥子の目が座っている。溜飲が下げるには、わからせるしかない。神はこう考える。張り付いた笑顔を初音に向けた。 「じゃあ今日はわたくしの孤独を埋めてくれるのですわよね?」 「ほぇ?」 「楽しみですわ。頑張って早く帰ってきたらこの仕打ち。わたくし今とっても悲しいですもの。どうやって癒してくれるのかしらね」 「ふえぇ…?」 実はこうなると初音の言葉はもはや何の意味も持たない。決定事項は決定事項。あとはどう料理されるかだ。祥子の触手が初音をむんずと掴んで、ソファから引きずり下ろす。 「さきちゃん?」 当の初音の頭はまだほわほわとしており、祥子との再会による多幸感でいっぱいいっぱいだった。つまりは危機感が全くない。よくわからないが、もっと触れ合えるものと思い、祥子ににへらと笑いかける。 「や、やさしくしてね?」 三度目の悪手。平和的解決の道は閉ざされた。祥子の瞳から光沢が消える。祥子は無言で初音をズルズルと引きずって行き、部屋にぶち込んだ。 内側から鍵をかければ、監獄の完成だった。 ベッドの上に初音が転がされた。ひゃっ、と情けない声を上げる。こういう細かい仕草が、余計に祥子を煽る。 「初音」 「ひゃ、ひゃい」 「脱ぎなさい」 「ふぇ…」 「早く」 祥子は仁王立ちで、試すように初音を見下ろしている。この夜は、いつものような穏やかな始まりではない。彼女は少しでも私の意に反すればお前を捨ててもよいのだ、と言わんばかりの暴君のオーラを発している。初音も、未だ何が正解かよくわからないまま、言うことに従った。 パジャマを脱いで、畳んで枕元に置く。下着だけになった彼女はちょこんと正座して、祥子に目で訴えた。少し恥ずかしいけど、これでまた今夜も仲良しができる。しかしそう甘くもない。 「全部脱ぎなさい」 「あぅ」 祥子は冷酷に言い放つ。初音はオロオロと下着も脱ぐ。たわわな胸が揺れるのを祥子は邪鬼めいた目で見ていた。 「うぅ…さ、さきちゃん…」 初音は次は一糸纏わぬ姿で正座する。恥ずかしそうに目を伏せて、胸と下腹部は手で隠した。いつもの祥子なら、夜はすぐによくしてくれるのに。しかし口ごたえをするような度胸はなく、ふるふると震えることしかできない。 「こ、これで…い?」 「何してるんですの」 「な、なにって…」 「その手は何?」 祥子に鋭く睨まれて、初音は反射的に手を後ろに回した。彼女の回路は羞恥心よりも命令が優先されるように繋げられている。まるで裁きを待つ罪人のように座す初音を見て、祥子は心の危険な部分が満たされるのを感じた。震える初音の元にじわりと歩み寄り、人差し指を立てて、顎に手を添えて上を向かせる。うつむいていた顔が顕になった。 「ふふっ…なんて顔をしてますの、貴女」 「さきちゃん…」 酔いや羞恥や期待や恐れで、初音の顔はすでに蕩けきっている。見ているだけで背筋がぞくぞくした。私は今、彼女の首筋に爪を立てている。 「さあお言いなさい」 正中線に沿って、人差し指を顎からなぞってゆく。 「あの女にどんなことをしてもらってたか」 「な、なんにもないよぅっ…」 「本当かしら…?」 人差し指は心臓のあたりで止まった。その両隣では、大ぶりな果実が実っている。祥子は冷たい笑みを浮かべて、指を果実に滑らせる。 「あんっ、さきちゃん」 「隠しごとはためになりませんわよ」 「そんなっ…本当で…んっ」 皮を剥いていくように、頂上に向かって。指が滑るたびに、敏感な初音の体が、淫美に震える。それでも姿勢を保ち、後ろに組んだ腕にギュッと力を込めている。素直な子。私の初音。そんなに虐めて欲しいのかしら。 「言えないの?」 「だって、まなちゃんとは、なんにもないんらもん」 「嘘つきね」 カリ…。爪を立てて、少し引っ掻いた。体は面白いほどに反応する。 「んん〜っ、う、嘘じゃないもん、本当だもん」 「本当のことを言わないと」 果実の頭の周りを、指でくるくるとなぞる。そこは固く屹立し、愛撫されるのを待っているようだった。でも触らない。 「これ以上、触ってあげませんわよ」 「んあっ、んんっ、やぁっ」 「ほら、言いなさい…」 「そんらっ、だって、本当らもんっ、さきちゃんだけらもんっ」 これは魔女裁判だ。祥子は、初音が自分以外に体を許さないことなど知っている。ただ、彼女を焦らして、その反応を楽しむ。何も答えられず、快楽を宙吊りにされて悶える初音は、祥子の嗜虐心を刺激して、悦ばせた。 「さてどうかしらね」 祥子はいよいよベッドに膝をついた。くるくる、肌に指先を這わせる。胸以外も、体のあちこちに。でも、特別敏感なところは避けて。焦らして、焦らして。初音の体がぞわぞわと毛を逆立てる。 「あっ、うっ、うそじゃないのにっ」 「ん〜?」 「うぅ〜、やぁのに、なんでっ」 「なんでかしらね?」 「さ、さきちゃん、ひどい、よぅ」 「わたくしが、ひどい?」 祥子の三つ指が、おへその下を、強く押した。 「ひぅっ」 「こんなに、貴女を、想っているのに?」 少し前に見つけた、初音の弱点だ。 「あ゛ぅっ、ぐっ、うぅ…」 「貴女に会うために、あんなに急いだのに?」 「ごっ、ごめっ、ごめんなざっ、さきちゃんっ」 ぐりぐりと指が下腹部に沈み込む。まだ開発途中で、苦しいのか、気持ちいいのか、体がついていかない。頭がチカチカして、わけもわからず初音は謝った。 「ごめんなざ、いぃ〜」 「何が、悪いか、わかってますの、貴女?」 「ゔっ、それっ、やべでっ、」 「ふふ、ふふふふふ…」 初音の喘ぐ声に、思わず笑みが漏れ、手にも力が入る。 「ぐぅ〜〜〜〜っ……」 初音の体がびくりと跳ねる。しかしまだイキきれず、苦しそうに体を折り曲げる。後ろ手の指がピクピクと動いているが、それでも懸命に姿勢を保とうとしている。なんて無様な姿。祥子が肩をポンと押すと、初音はどたりとベッドに倒れ込んだ。苦しそうに、なんとか呼吸をしている。 「うぅ〜っ、うぅ〜〜〜…」 「あら、これじゃあまだイケませんのね」 「ふぅ、ふぅ、ふぅ…」 「ココはまだまだこれからかしら。…苦しそうね?」 「さ、さき、ちゃ…」 「ね、初音」 祥子はぐったりと横たわる初音をうつ伏せにすると、自らもベッドに四つん這いになった。再び両腕を後ろに回させると、髪のリボンを解いて、縛りつけた。祥子はこの拘束がいたく気に入った。貧弱なリボン。でも初音にとっては石枷も同然だ。 「うん、これでいいわね。さ、これからどうして欲しいの?」 「ぃ…い、ぃー…」 「ほら、言って…」 焦点の合わない目で、ベッドに沈み込む初音。祥子から後ろから耳元で囁くと、また少し体が跳ねて、それから小さく答えが聞こえた。 「さ、さいごまで、いかせて…」 「まぁ、まぁまぁ、それじゃあおしおきにならないわ」 「さきちゃん、だけだから。わたし、さきちゃんに、さわって欲しい…」 「ふふ、ふふふふふふ」 笑みが溢れる。いつだって、抱いてるときは、これを聞きたいのだ。もうおしおきは十分だろう。 「仕方ないわ、反省していますものね。ねぇ、ちゃんと可愛い声を出すのよ?」 「さきちゃん…」 祥子に覆い被さるように体を重ねると、股座に手を伸ばし、さっきまで外から刺激していた指を、中に侵入させていった。秘部はもうぬるぬるに潤っており、祥子の二本の指を簡単に咥え込んだ。こうもお膳立てされては、もう我慢できない。一気に奥まで潜り込ませる。 「お゛ぁっ!い゛っ……!」 初音が低い嬌声を上げて、腰を反った。祥子が自由な手で肩を押さえつける。あの初華からは、ドロリスからは、想像もつかないこの声。私だけの声だ。指が激しく膣内を犯し始める。 「あ゛ぅっ、やぁっ、お゛っ」 「なんて、なんて破廉恥な声なのかしら!貴女は、わたくしの、ボーカルなのよ!?」 「らめっ、それっ、はげしっ」 「貴女、わたくしだけですものね。わたくしが好きなんですものね?」 「ゔっ、あ゛っ、ぅんっ、すき、すき」 ぐちゅぐちゅと音を立てて、指がなかを愛撫する。肩を押さえつける腕を通して、全身を伝播する快楽の波が伝わってくる。初音が白目をむいて、シーツを噛む。祥子もそれを見て、様々な邪心が産んだ快感を全身に感じていた。 「初音、初音。貴女のせいよ。わたくし、ひとりで平気だったのにっ。ずっと、ひとりで、生きていけたのにっ!」 「さきちゃ、ごっ、ごべんなさい、すき、すきだよ、んんっ、すきなの、さきちゃん」 「全部、初音のせい!ひとりの夜!あんなに寂しくなったのもっ!貴女が誰かに笑うのが!こんなに苦しいのも!」 「んっ、お゛っ、さきちゃん、だいしゅき、だいしゅきぃっ!」 何度目かにGエリアを爪弾いたとき、初音の体が大きく痙攣した。秘部からも露が漏れ出し、祥子の手を濡らす。初音の絶頂を確認すると、祥子は満足そうに指を引き抜いた。 「んぁっ…」 体を横たえて、絶頂の余波で細かく痙攣する初音の体を、祥子は膝立ちで見下ろした。これは私のものだ。この子の全部が。二度と手放すものか。愛液まみれの指に舌を這わせる。 「さきちゃ…」 初音が少しだけ首を捻って、声を出していた。体はまだ少し痺れている。その姿すら淫美で美しかった。 「ちゃんといけましたわね、初音」 「ん…次は…わらしが…きもちくしてあげるからね…」 「まぁ…ふふふふ。そんな様子で、できますの?」 「れきるもん…」 「それは…楽しみね。でもわたくし、家に帰ったときのままですわ。脱がせるなら、お風呂くらい入らせて頂戴」 「あー…じゃ、私も、も一回入るー…」 「…確かに、それが良いかもしれませんね」 ベッドの上でドロドロになった初音を見る。彼女には、リフレッシュが必要そうだ。酔い覚ましにもなるかもしれない。そうでなくとも…ゆるゆるになった初音を上にするのは、むしろ役得な気もする。 「んー…よし」 祥子は立ち上がると、部屋の扉を開け放ち、両手で初音をぐいと持ち上げた。ちょっと大変だけど、お姫様抱っこ。このままお風呂にいってしまおう。縛られた初音は驚きながらも、抵抗ひとつしなかった。 「うわ、うわわ。さきちゃん、あぶないよ」 「わたくしを誰だと思ってますの!さ、お風呂に行きますわよ!」 少しばかり危なげな足取りで、祥子は初音をバスルームへ運んで行く。初音は祥子の腕の中で、嬉しそうに喉を鳴らした。祥子は自分の腕に初音が収まっていることにも、また満足を覚えていた。その体はもう、初音に触れてもらうのを心待ちにしていた。