ホロライブの事務所、深夜の仮眠室。蛍光灯の微かなノイズが響く中、 ときのそらはベッドに横たわり、額に冷や汗を浮かべていた。腹部を襲う 鋭い痛みが、波のように引いては押し寄せる。トイレに何度も駆け込んだ が何も出ず、ただ体力を削られるばかり。体調不良を自覚し、仮眠室で休 息を取ることにしたものの、痛みは容赦なく繰り返し、そらは疲れ果てて ウトウトと意識を失いかけていた。 「んっ…うぅ…」  呻き声が漏れる。夢うつつのなか、股間に生暖かい感触が広がった。 「ん?…あっ!」  突然の異変に目を見開き、そらは飛び起きる。 「お、おねしょ…!?」  慌ててスカートをまくり上げると、下着と太ももがびっしょりと濡れて いた。ピンクのフリルが愛らしい衣装は、まるで水をかぶったように重い。 「うそ…大人なのに…恥ずかしい…!」頬を赤らめ、そらは急いで下着を  脱ごうと手を伸ばす。だが、その瞬間、異様な光景が目に入った。 股間の奥、濡れた布の隙間から、細長いヒモのようなものが二本、ウネウ ネと蠢いていた。まるで生き物のように周囲を探るその動きに、そらは凍 りつく。 「え…な、なにこれ…?」  恐る恐る指でツンツンと触れると、ヒモは驚いたようにスッと引っ込ん だ。 「ひっ…!?」  反射的に手を引くそら。心臓がバクバクと鳴り、頭が混乱する。 「なにかの病気…?寄生虫とか…?」  ホロライブの忙しい日々で、どこかで変なものを拾ってしまったのか。 だが、そんな考えはすぐに吹き飛んだ。  再び、ヒモのようなものがニュルリと現れる。だが、今度はそれだけで はなかった。黒光りする硬質な物体が、そらの秘部からゆっくりと頭を覗 かせたのだ。 「ヒッ!」  悲鳴を上げ、そらは股間を凝視する。モゾモゾと動くそれは、まるで意 志を持っているかのように蠢き、やがて手足をバタバタと動かし始めた。 「ご…ゴキブリッ!?」  そらの膣から這い出ようとする、異様に大きなゴキブリ。その甲殻は黒 く輝き、普通のゴキブリの数倍のサイズだ。 「嫌っ!やめて…!」  声が震え、恐怖で喉が締め付けられる。だが、そらの拒絶も虚しく、体 内で蠢く異形の生命はさらに激しく動き始めた。 「うっ…あぁっ!」  そらの下腹部に、鋭い収縮が走る。まるで子宮が内側から締め付けられ るような、陣痛にも似た激痛が彼女を襲う。 「やだ…何か…出てくる…!」  両手でシーツを握り潰し、そらは歯を食いしばる。股間から伝わる異物 感は、ゴキブリの手足が内壁を掻くザラザラとした感触と、羽が擦れる不 快な振動に変わっていた。 「んんっ…!動かないで…お願い…!」  そらの秘部は、まるで意思を持ったかのように収縮と弛緩を繰り返す。 ゴキブリの甲殻が膣口を押し広げ、ぬめった体液とともに少しずつ姿を現 す。 「ひぃっ…!出ないで…出ないで…!」  そらは必死に叫ぶが、身体は彼女の意志を裏切る。ゴキブリの触覚が外 気に触れ、ピクピクと震えながら周囲を探る。その動きに合わせ、そらの 内腿が痙攣する。 「うぅ…気持ち悪い…やめてぇ…!」  ゴキブリはさらに這い出そうと身をよじり、硬い甲殻がそらの敏感な粘 膜を擦るたび、奇妙な感覚が全身を駆け巡る。それは恐怖と嫌悪に塗れた ものだったが、どこかで身体が反応してしまう自分に、そらは混乱する。 「なんで…こんな…!」  涙が頬を伝い、シーツに滴る。ゴキブリの頭部が完全に露出し、鋭い顎 がカチカチと鳴る音が、静かな仮眠室に響いた。 「はぁ…はぁ…!」  息を荒げ、そらは足を広げたまま股間を見つめる。ゴキブリの半身が、 彼女の膣から這い出し、粘液に濡れた甲殻が蛍光灯の光を反射する。 「やだ…私のナカから…こんなの…!」  拒絶の叫びも、ゴキブリの動きを止めることはできない。  ぬるり―― ついに、ゴキブリが完全に這い出し、そらの広げた足の間にドスンと生ま れ落ちた。  脈打つ太いヒモ――まるでへその緒のようなものが、ゴキブリとそらの 股間を繋いでいる。 「う゛っ…!?」  吐き気を催し、そらは胃液を口に含む。 「うぅっ…オエッ…!」  朝から何も食べていないはずの胃から、酸っぱい液体が逆流する。ゴキ ブリはバタバタと羽を動かし、まるで「母」であるそらを見つめるように 触覚を揺らす。 「なんで…セックスなんてしたことないのに…!ましてゴキブリなんて…!」  そらは、仮眠室のベッドに崩れ落ちるように座り込んでいた。初産の激 しい疲労が全身を重くし、広げた足の間には、黒光りする巨大なゴキブリ が生まれ落ちている。脈打つへその緒が、そらとその「子」を繋ぎ、粘液 に濡れた甲殻が蛍光灯の光を不気味に反射していた。 「うぅっ…オエッ…!」  朝から何も食べていない胃から酸っぱい液体が逆流し、そらはえずきな がら震える手で口を覆う。ゴキブリはバタバタと羽を動かし、触覚を揺ら してまるで「母」を見つめるようだった。  放心状態のそらは、焦点の合わない目で虚空を見つめる。頭は混乱の渦 に飲み込まれ、心はゴキブリを産んだという現実を拒絶していた。 「うそ…こんなの…ありえない…!」  思考がバラバラに砕け、記憶を遡る。腹痛、破水、そしてあの異形の誕生―― どれも現実とは思えない悪夢だ。 「私が…ゴキブリを…?アイドルの私が…?」  頭を振っても、股間の生暖かい感触と、ゴキブリのピクピクとした動き が現実を突きつける。 「違う…これは病気…寄生虫…何か別の…!」  だが、へその緒の脈動が、彼女が「母」であることを無情に証明していた。  混乱する頭で状況を飲み込もうとするが、思考は堂々巡りする。 「どうして…?宇宙からの何か?ホロライブの呪い…?」  そらの心は、理解を拒む壁に何度もぶつかる。 「いや…そんなわけない…!私は…処女なのに…!」  涙が溢れ、シーツに滴る。だが、ゴキブリの触覚がそらの膝に触れ、ザ ラリとした感触が彼女を現実に引き戻す。 「ひっ…!」  反射的に足を引くが、ゴキブリは無垢な子犬のようについてくる。 「やめて…近づかないで…!」  呆然と「わが子」を眺めるそら。残る理性が、必死にこれからの行動を 模索する。『このままじゃ…スキャンダルになる…!』アイドルとして輝 くはずの自分が、ゴキブリを産んだなんて――そんな事実が公になれば、 ホロライブの看板は地に落ち、ファンに見捨てられる。 「誰に相談すれば…?すいちゃん?みこち?…いや、こんなこと信じても らえない…!」  頭に浮かぶ後輩たちの顔が、気持ち悪がって遠ざかる幻に変わる。 「みんなっ…!」  絶望が胸を締め付け、そらは唇を噛みしめる。 「こんな気持ち悪いこと…誰も…私を…」  ふと、闇のような考えが頭をよぎる。  そうだ……  『殺そう。』  誰も見ていない今なら、ゴキブリを殺してしまえば大きな虫を退治した だけで済む。 「そら先輩、虫嫌いなのに頑張ったね!」と笑い話にさえできるかもしれ ない。決心し、そらは震える手でゴキブリを見つめる。ピクピクと動く触 覚、硬い甲殻、気持ち悪いはずの姿。なのに、へその緒が脈打つたび、そ らの胸に奇妙な疼きが走る。 「私が産んだ赤ちゃんを……殺しちゃうの?」  母性本能とも呼べない、未知の感情が囁く。「っ――!」そらの優しさ が、一瞬の隙を生んでしまった。  モゾッ―― 「え?」  産まれたばかりのゴキブリが、そらの足の間を這い、まるで「出てきた 穴」へ戻ろうと動き出した。 「ヤダヤダ!入らないで!」  そらは叫び、反射的に股を閉じようとする。 「入んないって!」  そらはオナニーすら控えめで、指一本を入口までしか入れたことがない。 なのに、何十倍もの大きさのゴキブリが再び入るなんて ――ありえないはずだった。だが、膣口は産後の余熱と粘液で柔らかく、 ゴキブリの甲殻を驚くほど簡単に飲み込んでしまう。 「ひぃっ!やだ…入ってる…!」  ゴキブリの触覚が内壁を撫で、硬い手足が粘膜を擦るたび、そらの身体 が勝手に反応する。 「んっ…!やめて…こんなの…!」  ゴキブリはバタバタと暴れ、膣奥を目指して進む。その刺激は、そらの 意志を無視して快感へと変わり始めていた。 「やだっ…!」  ゴキブリにイかされる――  そんなことは、女の子として、アイドルとして絶対に許せない恥辱だ。 「んんっ…!」  声を押し殺し、そらは侵入を拒もうと膣をキツく締め上げる。だが、 締め付けるたび、ゴキブリの甲殻が敏感な部分を擦り、愛液が潤滑剤と なってヌルヌルと奥へ奥へと滑らせてしまう。 「あっ…だめ…動かないで…!」 ゴリッ――  ゴキブリの頭部が子宮口に到達し、さらなる衝撃がそらを襲う。 「ひゃっ…!そこ…!」  女の子の最も神聖な場所、子宮の入口を、ゴキブリの硬い甲殻が押し開 く。そらの身体は、恐怖と快感の狭間で震え、涙が止まらない。 「やだ…私の大事な…そこに入っちゃ…!」だが、ゴキブリは容赦なく奥 へ進み、子宮の奥深くに頭を突っ込んだ。 「あぁっ…!」  そらの叫びが仮眠室に響き、彼女の意識は快楽と絶望の淵に沈んでいく――。  そらは、仮眠室のベッドに力なく座り込み、広げた足の間に生まれ落ち た巨大なゴキブリを見つめていた。子宮に侵入したゴキブリの硬い甲殻が、 女の子の最も神聖な場所を冒涜する感覚に、そらの意識は快楽と絶望の淵 に沈んでいた。 「あぁっ…!」  叫び声が途切れ、彼女の身体は震え続ける。ゴキブリの触覚が子宮の奥 で蠢き、新たな恐怖がそらを襲う。  ツンッ……ツンッ―― 「え?あっ、ひっッ!」  ゴキブリの触覚が、子宮底から卵管を探るように撫で回す。ゾリゾリと 硬い感触が内壁を擦り、まるでお腹の奥を直接触られているような異様な 感覚がそらに襲いかかる。 「おげっ…うぷっ…!」  限界を超えたそらは耐えきれず、胃液を吐き出してしまう。酸っぱい液 体が口から溢れ、シーツに滴る。 「うぅ…気持ち悪い…やめて…!」  涙とえずき声が混じるが、ゴキブリは『母親』の苦しみなど意に介さず、 執拗に卵管を探り続ける。  プツリ…プツリ……――  ゴキブリの産卵管が卵管に突き刺さり、卵を産み付ける感触が  トントン――  リズミカルに変わる。そらの身体は、母体としての本能でその行為を悟っ てしまう。 「子宮にも…産み付けてるんだ…」  声が震え、絶望が胸を締め付ける。 「私の卵子…ゴキブリのものにされちゃうんだ…」  ファンなら誰もが憧れるアイドル・ときのそらの卵子が、害虫に奪われ る現実に、そらはただ涙を流すことしかできない。 「こんなの…私の…私のすべてが…!」  嗚咽が仮眠室に響き、ゴキブリの羽音がそれに応えるように鳴る。  そらの心は、混乱と拒絶の嵐に飲み込まれていた。 「私が…ゴキブリのママなんて…!」  頭を振っても、子宮で蠢く異形の動きが現実を突きつける。 「ファンに…ホロライブに…顔向けできない…!」  スキャンダルの恐怖が再び蘇り、誰にも相談できない孤独が彼女を追い 詰める。 「みんな…私を…見捨てる…!」  殺そうとした決意も、母性本能に阻まれ、思考は堂々巡りする。 「どうすれば…どうすればいいの…?」  ガチャリ――  突然、事務所の戸が開く音が響き、そらの心臓が跳ね上がる。 「助かった!」と安堵する一方、「どうしよう…!」という恐怖が押し寄 せる。こんな異常な光景を、ホロライブのメンバーですら受け入れられる はずがない。 「お願い、気づかないで…!」  そらは祈るようにベッドの上から外の気配を探る。  コツコツコツ……――足音は一直線に仮眠室へと近づいてくる。  ガチャ――  「……すいちゃん」